八角とか財宝温泉とか。 |
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2017年 04月 05日
「クヒオ大佐」を読んでいた誰かは、小樽の市場で八角を買って送ってあげたのだろうか。 八角は、我々も小樽で初めて知った魚だ。 「八角とか」。 八角ぐらい珍しい魚って、ほかに何だろうな。 誰かのくらしの断片が、本のすきまにはさまっている。古本というのは、どれだけのひとの人生にかかわってきたもんだろうか。 そういえば、以前にもこんなことがあった。1年前のミクシイ日記から。 ・・・・・・・ 赤瀬川原平が大好きなのに、図書館で借りて読みあさっていたので、自分のてもとには2冊ぐらいしか持っていないのを反省して、近頃少しずつ集めている。 近頃人間アマゾン化してきた ご近所の古本屋・博信堂書店さんが先日「少年とグルメ」を見つけてきてくれた。博信堂さんいつもありがとう。 赤瀬川氏が尾辻克彦の名前で書く文学が ものすごくいいのだ。 15年ぐらい前に図書館で借りて読んで、もう大半忘れてしまっていたけど、戦後 いつも腹を減らしていた克彦少年が、爪もハナクソも食べつくしてしまった縁側で、地球ぐらいのハナクソと地球ぐらいのツメを夢想して豊かな気分にひたる話は すごく印象深くおぼえていた。ここでこの文章に再会できてすごく嬉しい。 パラパラめくっていると、本にはさまって 小さな紙片が。 これを古本屋に持ってきた誰かにあてた手紙だろうか。 飲んでくりゃれ。 どこぞの年配のご婦人が書かれたものだろうか。 何だか懐かしいような ほの甘い気分になるなあ。 カウンターに来るひと来るひとに、嬉しがってお披露目していると、昨日はKたさんが、たいそう熱心に思いめぐらせはじめた。 「‘かしこ’ だから女性ですね もらい主とはかなり親しい間柄な感じですね。 ところで、で始まるのが本題で、麦焼酎を送るのが目的で、箱の中がごろごろしないように、抹茶入り玄米茶とお干菓子をつめてあげたのでしょうね」 「うーん きっと年配のお母さんが、仲よしの息子に焼酎とお菓子を送ってあげたんでしょう」 「息子はきっと私たちと同世代で、お干菓子を喜ぶかなあ。もしかして クッキーとかおせんべいなんだけど、干菓子っていってるのかも」 そうだ きっと遠方のお母さんから息子さんへの贈りものにちがいない。と落ち着きかけたがまたKたさんが 「でもこれ、‘拝啓’で始まってるのに ほんとなら時候の挨拶とか入るところですよ」 「ああたしかに。 たいがいはそれが面倒で、前略になるんですよね。 でもこの‘かしこ’はすごく書きなれた‘かしこ’ですね このかたはいつも‘拝啓~かしこ’を使っている」 「‘前略~草々’でもいいのに・・・」 「あっ そしたらね。 この抹茶入り玄米茶と干菓子が、時候の挨拶なんではないですか?!」 「あっ そうかも! だから小包には、玄米茶も干菓子も入ってなくて」 「たまの同窓会で会った男性が、いつも抹茶入り玄米茶と干菓子でまた~りしてるんだよ。なんて言ってたもんだから、今日もまた~りしてくださいね。というのが時候の挨拶」 「でもって この‘ところで’は‘さて’の代わりにつかっていて これが本題!」 「それですよ~!」 ということで、たまの同窓会で盛り上がったお酒好きのご婦人から殿方への贈りもの。ということになったのでした。ちょっと甘酸っぱいかも。 そしてKたさんの教訓は 「ちょっとした手紙が どこで誰に読まれるかわからないもんですね。 私これからは、自分の手紙には 名前書かないようにします。 これだって書いてあったら知ってるひとだったかもしれないしね」
by namara_ya
| 2017-04-05 20:35
| 日々雑多
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