『あしたのジョー』全20巻 その2・変わる人、変わらない人 |
アニメ版『あしたのジョー』は、第1部と第2部で大分タッチが違うのだけど、原作漫画からして最初と後半でこんなに変わっている。
お互いあどけないですね。

力石の死に苦悩するジョーと葉子の再会。

印象的な場面です。コマの運びがとても映像的。
あらためて読むと、こうした映像的な場面が全編通して数多でてきます。

今回あらためて読んでみて思ったのだけれども、アニメ『あしたのジョー』はよくできていた。原作をとても大事にしつつ、アニメならではの間とか呼吸があって、登場人物たちの思いがつたわってくるようだった。
そして原作漫画にも、アニメとはまたちがう呼吸があり、間を感じさせることで、場面の空気を印象深く伝えてくる。
読んでいるこちらも、そこで息をつめて作中へ思いをはせるのだ。

講談社コミックス『あしたのジョー』9巻より
力石を失ったジョーは、とても饒舌にその思いを言葉にしている。

講談社コミックス『あしたのジョー』17巻より
初出とくらべると別の漫画を見るようです。めっぽうカッコよくなって。
ジョーはだんだんもの言わず、そして思いは深くなっていくようにも見える。
さて力石徹初登場場面。感じ悪いぞ。

講談社コミックス『あしたのジョー』2巻より
豚事件。これがジョーの運命を変える出会いになった。力石のテーマが聴こえてくるようだ。


変わったね 力石。
回を追って変わっていく、ダントツがマンモス西だ。
で、少年院ではジョーに対する友情全開!いつの間にこんなに惚れこんだ?


少年院でのジョー対力石の試合をきっかけに、出所後は丹下ジムでマンモス西でデビュー。

講談社コミックス『あしたのジョー』5巻より
いっときうどんスリップしたものの、その後精進してすっかり精悍に。

講談社コミックス『あしたのジョー』9巻より

講談社コミックス『あしたのジョー』16巻より
そして全編とおして変わらない人もいる。


「立て 立つんだジョー!」の名セリフは、実はこの一回しか言ってなかった。




